【報告】2016年12月第1期(第74回@熊本)熊本通算4回目
●日時/12月2日(金)
●参加者/赤城俊和(天台宗)、太田宏人(曹洞宗)
●活動内容/仮設住宅の戸別訪問による仏具配付(仏具25世帯超分、線香100世帯超分)、傾聴
●訪問場所/益城町テクノ仮設(560戸)
☆カンパをお寄せくださった仲間のみなさん、どうもありがとうございました。
おかげさまで、用意した仏具・線香はすべて配付しました。
また、今回も益城の葬儀社「天昇院」さんには、仏具を格安で販売いただき、助かりました。テクノ仮設は、全棟回りましたが、仏具は足りませんでした。
熊本通算一回目、7/11に訪問した熊本市東区 秋津中央公園仮設団地(東野2丁目24-1、7月5日入居開始。訪問時は、未入居の部屋が多かった)とあわせて、もう一度、仏具配付に回りたいところです。
●感想(赤城)
初めての熊本での活動。阿蘇くまもと空港南側にある工業団地内の空き地に設営されたテクノ仮設。周辺より少し高い平地にある。
今回は傾聴というよりは仏具と線香の配布が目的。
現地に到着早々、テクノ仮設中心部に人だかりがあり、近づくと復興住宅のモデル住宅が完成して、記念式典とモデル住宅の内覧会が行われていた。あの地震から約8ヶ月でもう復興住宅という次の住処の検討に入っているという前向きの早さに驚いた。比べられることではないが、東北の復興住宅の進捗状況からすると本当に早い。
車を道端に停め配布物の確認・準備をして早々、歩いている人に声をかけ話を聞くと、やはり仏壇や位牌・過去帳など全く無く、写真があればそれだけを置いているということだった。
状況をお聞きし必要な仏具・線香をビニール袋に入れて渡すと嬉しそうに住まいへと持って帰られた。
その後太田さんと二手に分かれ訪問・配布を始める。所々未入居の所もあったが、ほとんどは入居されている。しかしチャイムを鳴らしても不在宅が多かった。
前述のモデル住宅内覧会にご近所さんと出かけていたり、若年層世帯は日中は仕事や潰れた家の片付けに出ている人が多いとのこと。お年寄りが独りで入居されている御宅は少なかった気がする。
在宅の方にお話をお聞きすると、仏壇は家と共に潰れてしまい、仏壇も位牌もそのカタチで取り出すことができなかったとのこと。
仏具・線香の必要性についても全世帯がそうではなく、本家筋の人はご先祖さんに手を合わせたいという人が多いが、二男三男さんの分家の方は「うちはまだ亡くなった先祖がいないから御線香は不要です。」という人が多かった。
途中、外で陽にあたっていた70代の男性から話を聞いた。ここの仮設は空港隣地のため飛行機の音が朝から晩まで聞こえる。ただ飛行機の音はそれほどうるさくはなくあまり気にならないが、そこに隣接する自衛隊基地から聞こえるヘリコプターの離着陸の音はバタバタと長時間続き、それが耳障りだそうだ。日中家を空けている若い人はそれほどではないだろうが、つねに居る高齢者には負担になっている感じがした。
昼食休憩をはさみ、午前・午後でテクノ仮設約500軒をまわったが、新生活に向けて前向きで笑顔で接してくださる方が多かった。しかし中にはそうではない人もいる。熊本では仮設住宅での長期間入居をお考えの方は多くないと思うが、まだまだこれから先、また復興が進んだその先が大正念場であろう。 この日は気温も上がり穏やかな一日であったが、まずはこれから寒くなる冬を健康で乗り越えてほしいと願うばかりである。
●今後の予定●
12月30日@女川
1月27日@熊本、 1月28日@女川
2月9日・10日@福島県〜宮城県(慰霊碑清掃活動)