◎2012年9月10日 陸前高田報告
皆さんご存知かと思いますが、
浄土真宗本願寺派東北教区災害ボランティアセンター(VC)の金沢豊さんが中心となって、陸前高田で居宅訪問活動が行われています。
本願寺派VC(http://otera-vc.jimdo.com/)
居室訪問ボランティア養成講座の募集・情報は、上記のページをご覧ください。
次回は9月29日〜30日(於・仙台)、10月2日〜3日(於・陸前高田)
金沢さんは、その活動を地元とどう絡めていくかということに関して強い意志をお持ちで、何より陸前高田(や一ノ関、住田も?)が好きだということが、一緒にいてよく分かりました。
仮設住宅の訪問(傾聴)活動だけではなく、「横の連携」がうまく機能できていない高田の諸寺院をつなげ、また被災した人々を寺院につなげるといったことも念頭に、精力的に活動しているとお見受けしました。
近く、陸前高田の人々を対象とした居宅訪問支援員の養成講座を現地で開くそうです。
昨日(9月10日)、同VCの活動に参加させていただきました(2回目)。
陸前高田は、女川、いわき、石巻、仙台、山元と並んで、これまで私のほうの仕事で何度も訪れているところなので、個人的な思い入れがありました。
前回は安部さん、平野さん、VC派遣の二人のスタッフとの活動でしたが、今回は金沢さんと二人です。
午前は矢作(やはぎ)仮設、午後は町裏仮設へ。
濃密な訪問となりました。
夕方は高田高校で、二人でお勤めをさせていただき、献花台を多少、きれいにしました。
傾聴の内容は伏せますが、傾聴へと入って行くプロセス、前段階のコミュニケーションを丁寧に、そして大切にしないといけないなあ、と再確認しました。
その上での傾聴的ケアのニーズはまだまだありますし、読経がグリーフケアとしてこれほど機能していることにも改めて意を新たにしました。
また、たとえ震災で家族を喪っていなくても、家庭祭祀の原点である仏壇(と神棚)、その前で「拝めなかった」人たちがいて、そのことで自らを苦しめている。そういった方に仏具をお渡ししたり、お経を読ませていただくことで、なにか安心につなげていただく、そんな活動になりました。
また、独り暮らしで亡くなる方は高齢者だけではなく、仮設住宅に独居していた壮年の方が突然死したこともあるそうで、そのご供養(オハライや除霊ではなく)をさせていただきました。
金沢さんは月の半分は陸前高田に駐在し、訪問活動をされています。
私のように日帰りではあまり役に立たないかも知れませんが、「一日だけでも歓迎。僧侶・一般を問わずに来て欲しい」と仰っています。
興味のある方は、金沢さんに連絡をお願いいたします。
(連絡先が分からない人は、太田090−9101−9949に聞いてください)
太田 記
町裏仮設住宅。この仮設住宅は、地元の被災者が気仙成田山(如意山金剛寺=今泉天満宮の裏)の境内に仮設住宅を作るように要望して実現したそうです。だから、仮設住宅の敷地内に、観音様が。入居されている方が、お世話をしていました。仮設の中に観音様。そして、観音様を大事にする入居者たち。なにか、探していた答えのひとつ、またはパーツのひとつが目の前を横切ったような感覚がありました。(許可を得て撮影しました)
高田高校の法要のまえ(金沢さん)