【報告】2017年2月第2期(第79回@東北)
(日時) 2017年2月21日(火)−22日(水)
(活動内容) 沿岸各地の慰霊処巡回清掃供養
(参加者) 黒崎浩行、赤城俊和(天台宗・コーディネーター)、遠田旭有(曹洞宗)、太田宏人(同)
(訪問場所)
●21日(火)
【福島県内】
9:30 いわき駅集合・出発
9:55 いわき市四倉 コメリ裏慰霊処
※以前の慰霊処は旧堤防にありましたが、堤防かさ上げに伴い撤去
10:35 いわき市久之浜海岸旧慰霊処(漁港南)(含トイレ清掃)
※以前は旧堤防に塔婆が立てかけてあったが、かさ上げに伴い撤去
11:30 富岡町 旧富岡駅前薬師堂
※富丘駅前の慰霊処は撤去(?)
12:50 浪江町(請戸地区)大平山墓地内慰霊碑
※以前の慰霊処は撤去。この墓地は流失の請戸・中浜・両竹地区の墓地を集約
13:10 浪江町(請戸地区)南岳院船玉寺跡地六地蔵
※県内の天台宗寺院で唯一津波で流出
13:30 浪江町(請戸地区)殉職警察官慰霊処
※大平山手前
14:00 昼食(浪江町北幾世橋ローソン)
14:35 南相馬市小高区 井田川地区慰霊碑(観音・地蔵)
15:15 南相馬市原町区 綿津見神社内 萱浜地区慰霊碑
15:35 南相馬市原町区 綿津見神社近く 慰霊観音
16:40 南相馬市鹿島区 八沢地区慰霊碑(観音)
17:10 相馬市磯部地区慰霊碑
17:35 相馬市原釜地区 笠岩公園内 慰霊碑
【宮城県内】
18:30 山元町 常磐山元自動車学校跡地慰霊処
18:55 山元町 八重垣神社にお詣り
19:05 終わりの会(常磐線 山下駅)
※黒崎さんとお別れ
20:05 名取市 特別養護老人ホーム「うらやす」館内巡回慰霊
.
●22日(水)
7:30 ホテル出発
8:00 仙台市泉区 北釜観音寺慰霊碑(千体地蔵堂)
8:45 仙台市若林区 荒浜観音慰霊碑(含トイレ清掃)
9:30 仙台市若林区 浄土寺慰霊碑(含トイレ清掃)
10:45 仙台市宮城野区 蒲生地区 舟要観音
11:50 仙台市宮城野区 蒲生地区 日和山手前養殖池慰霊処
※遠田さんとお別れ
14:25 東松島市 大曲上台葬斎場跡地内慰霊碑(観音)(含トイレ清掃)
16:15 石巻市 大川小学校慰霊碑(含トイレ清掃)
16:55 石巻市雄勝町 雄勝病院跡地慰霊碑
17:55 女川町 七十七銀行女川支店従業員慰霊碑
18:15 終わりの会
19:50 仙台到着、終了
.
■参加者所感
【赤城俊和】
慰霊献花処・焼香所巡回清掃供養ではあるものの、2年ぶりに福島県内で活動することができました。
いわき市から国道6号線を北上しながら見える景色は2年前とそれほど変わらず。しかし、場所によっては町の復興を感じる場面もありました。海岸沿いにあっては高い堤防の建設や新しい道路の嵩上げ工事が着々と進み、工事途中のため少し強い風が吹くと砂嵐があちらこちらで起きていました。
他に目についたのは海岸近くにできた、小高い丘のような公園。特に宮城県に入って何ヶ所か出来ていました。他にも各所新しく完成した慰霊碑がありましたが、場所によっては「碑」のみで献花や焼香はできない所もありました。これに関しては、手を合わせる対象ではなく単なる記念碑になってしまうのではないかと思わざるを得ませんでした。
2日間この活動に参加できたご縁に感謝です。
.
【黒崎浩行】
多くの人が手を合わせたであろう献花処・祭壇の一部は、堤防の建設や土地のかさ上げなどのために撤去されていました。それでも路傍にあった造花の花壇を拾い集めたり(いわき市四倉)、近くの薬師堂を清掃したり(富岡町仏浜)して礼拝、供養させていただくことができました。継続的な活動のありがたさを思いました。
.
【遠田旭有】
今回は慰霊碑に刻まれたお一人お一人のお名前を心の中で拝読しながらご供養をさせて頂きました。
拝読するたびに切々と胸に迫るものがございました。
折しも隣の方の読経の声が途切れ途切れになるほどの強風の中ではありましたが、むしろ風にお経が融け込んでお名前の方々に届くことを願いながらお勤めさせて頂きました。
私たちのしていることが如何程のものかはわかりませんが、亡き方々が安らかならんことを祈り、また、その方々を思う人たちのわずかながらでも力添えになればと願ってやみません。
慰霊碑清掃並供養
晴雲滄海思無窮
掃浄焚香表寸衷
寒威凛列払芒野
霧散経聲玉屑中
.
【太田宏人】
・蒲生の舟要観音で、舟要館の笹谷さん夫妻にあえてよかった。何のために東北を巡るのか、原点に引き戻された。
・区画整備、かさ上げ工事にともなって旧来の、住民たちの思いをベースに各地で自然発生的に生まれた慰霊碑/献花処が撤去された。多くは、内陸部に行政や行政区があらたに作った慰霊処に「集約」されたわけだが、そこには「焼香施設」はない。これは各宗教への配慮であろう。そのことにコメントする立場にないが、これまで、祈りが積み重ねられ、焼香の煙を吸いつづけてきた、素朴な祈りの対象との差を、どうしても感じてしまった。
・今回は、トイレ掃除にも注力できたのが、個人的にはよかった。
..
.
☆次回☆
【女川訪問】
3/13(月)
【熊本訪問】
3/26(日)
ご参加をお待ちしております。
===========
生きるための祈りを支えたい
「こんにちは」の挨拶を届けたい
「世界全体」を救えなくても「ひとり」のそばに。
KTSK(傾聴に取り組む宗教者の会)
イラスト:旭有遠田師(於:請戸慰霊碑)